2015年12月2日水曜日

1843年製プレイエル スクエアピアノ 脚の秘密





 
1843年製PLEYEL スクエアピアノ
左右に付いてるX型の脚ですが、片方は固定されていますがもう片方は真ん中で組み合わさっており、くるくる動く形になっていました。
なぜそうなっているのか、最初は全然わかりませんでした。
組み立ててみた時、くるくる動く脚の方は重さのある方に傾き、ケースがまっすぐにならず歪んでしまうので、果たしてこれで良いのだろうか、まっすぐになるように糊付けした方が良いのではないか、などど色々考え、試しにやってみたりしたのですが、うまくいかず、どうも何も加工しない方が良いようだと思いました。
 
結局これは、4本脚のすべてを床に密着させるために考えられたのだろうという結論に至りました。
それは良いアイデアだと思います。
でも、ケースが完全にまっすぐになることはない、ということは、鍵盤も傾くしアクションも傾きます。
その点は仕方がないと考えられていたのでしょうか。
 
長い間考えていたのですが、私は、きっとそうなのだろうなと思いました。傾きは仕方がないと考えられていたのだと思います。
パリで暮らしていた時、どこの家もまっ平らな床などなく、でこぼこあり、大いに傾きありでしたから、そういう中で暮らしていたら、鍵盤が多少傾いていたって気にならない。
それより4本の脚がすべて床に付いて支えてくれないと困る、ということなのかな。
 
この脚なら、どんなでこぼこした床にも対応できます。
私ができたことは、せめて重さの違いの少ない側に、くるくる回る脚を取り付けたということだけでした。
逆に取り付けると傾きがさらに大きくなってしまいましたので。
 
以上、私が個人的に考えたことですので、違っているかもしれません。

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