2020年11月6日金曜日

ポストショパン時代のエラール VS プレイエル 解体1

1857年製エラールのダンパー

1857年製エラールのダンパー

1860年製プレイエル のダンパー

1860年製プレイエル のダンパー


1857年製ERARD モデル2 グランドピアノ2m12
1860年製PLEYEL モデルPetit Patron グランドピアノ 2m20
観察を終えて、解体を始めました。
まずはダンパーを外します。
ダンパーの形は、エラールとプレイエルでは大きく異なり、エラールは弦の下から押さえるダンパーで、プレイエルは弦の上から押さえるダンパーです。
現在のピアノでは、全てのグランドピアノに弦を上から押さえるダンパーが付いています。
エラールは、下から押さえるダンパーを1920年代までずっと採用していました。
この下から押さえるダンパーの形は、全てが一体となっていて一つ一つ外すことが簡単に出来ませんし、調整は面倒ですし、微調整は不可能、と不便な部分が多いのですが、音の止まり方、余韻の残り方が絶妙なので好まれる場合もあり、そこがエラールのこだわりだったと思われます。
プレイエル の方は、現在の形と変わりなくシンプルで、一つ一つ外すことができますが、このアクションにはワイヤーを留めるビスが付いていないので、頭を逆さにしてクルクル回しながら外します。

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