修復前
1844年製PAPE コンソールピアノ
アッパーブリッジのピンを新しく打ち込みました。
この部分の修復について、今回私が行ったやり方では駄目だとの指摘を先輩修復師より受け、私自身も大変悩んだのですが、私の能力不足のため、今回これ以上のことはできなかったことをご報告しておきます。
正しい修復は、アッパーブリッジを完全に新しく作り替える方法です。
なぜならこの部分は1本につき80kg前後(モダンピアノの場合80kg、このピアノの場合は30kg~50kgとなります)の弦の張力がかかり、その大きな力を支えなければならないため、一度はがされ穴の空いてしまっているブリッジではその強度を保てないからです。
私の行ったやり方では、楽器として長期間の使用に耐えられない恐れがあります。

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