2017年6月20日火曜日

1908年製エラール 平行弦 響板2 









1908年製ERARD  平行弦 1m85
このピアノは響板にたくさんの割れがありました。
かなり長い間、湿気た場所に置かれていたため、私のところへ来てから一冬寝かして乾燥させたら、割れが増えました。
割れるだけ割れたところで埋め木修復をしたので、この先は環境の悪い場所に行かない限りは大丈夫だと思っています。

ちなみに響板の割れと音色にはあまり関係がありません。
昔のピアノは、響板が割れていてもとても良い音を鳴らします。
ただ、割れが大きくなると雑音が出たりするので、それを避けるために修復をします。
響板が割れているピアノはダメ、ということは全くないのです。

2 件のコメント:

  1. 平行弦というのは、低音弦と、中高音弦とが交差せず平行になっている楽器のことだと思っていました。画像を見ると、なんと!それだけでなく響板の木目自体が低音弦とも中高音弦とも平行になっているのですね。
    普通のピアノの低音は直角に近かった記憶がありますので、これはずいぶん音が変わりそうな気がします。(ギターとかは必ず平行です)

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  2. 響板の木目の使い方には各メーカーもこだわって、色々な方向に使っているものが見られます。エラールの平行弦はいつも弦と同じ縦方向なので、きっと音の伝わり方を狙って作ったのでしょうね。実際にどのようにどのくらい変わるのかはわからないのですが。明子

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