2018年8月19日日曜日

1838年製プレイエル ピアニーノ 完成間近



1838年製PLEYEL pianino 1m15(ショパン時代のプレイエル)
何度も調律を繰り返しながら、タッチの最終調整を行っています。
少しずつ弾いてみているのですが、このピアノの音色にびっくり、そして感動しています。
中音と低音はチェロが歌っているようにも聴こえ、高音は天使の声に聴こえ、残響が多い(ダンパーのシステムの関係で)ため、よく響く教会の中でオルガンを聴いているようにも聴こえます。
音量は多くありませんが、とても明るく優しく癒される音です。
賛美歌が似合いそうだと感じています。

個性的という表現も違うような感じがしますが、私自身ちょっと今まで出会ったことのない音色です。
今年で180歳のピアノ、私が今まで修復した中で一番古いピアノになりますが、ピアノも180年の歳を重ねると想像以上に違うものに変化するのかもしれません。
単音を聴くだけでも味のある音で、一音一音が語りかけてくるので、弾き手が音楽的に弾こうとする必要がなく、むしろ聴き入ってしまいます。
そこには、上手な演奏とか、ショパンの音とか、そういう気負ったものは一切なく、癒ししかない、人生において一番大切なものだけが一番美しく力強く残っている感じがします。

人によって好き好きですので、すべての方にお薦めできるわけではありませんが、癒しの音を求めていらっしゃる方とか、静かに自分自身や過去の人々と対話したい方とか、そういう方に向いているピアノだと思っています。

試弾受付を開始します。
場所:群馬県北軽井沢
8月21日(火)〜30日(木)ご予約できます。
9月は私の予定がまだはっきりしませんので、後日ご相談になります。
ご連絡先:akiko@francepiano.jp / 080-2336-6863

販売価格:
本体2,300,000円+消費税184,000=2,484,000円
群馬県北軽井沢からご自宅までの運送費が別途かかります。
椅子、インシュレーター等付属品が必要な場合は別途かかります。

注意点:
製造後180年経っている古いピアノですので、温度湿度管理をある程度していただくことが必要です。また、モダンピアノより頻繁に調律が必要ですので、ご自分で調律をされる方や調律師を頻繁に呼べる方に販売したいと思っています。


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